「このお酒なら二日酔いしない」と公的機関が順位を付けたランキングはありません。厚生労働省のe-ヘルスネットは二日酔いの原因を酒の飲みすぎと説明しており、比べるべきなのは種類よりも純アルコール量です。

二日酔いしにくいお酒ランキングの1位はどれですか?悪酔いしない酒を選びたいです。

公的な順位はありません。不純物(コンジナー)の少ないウォッカは、同じ酔いの強さまで飲んだ実験でバーボンより二日酔いが軽かったという研究がありますが、決め手は飲んだ純アルコールの量です。
📌 この記事のポイント
● 公的な「二日酔いしにくいお酒ランキング」はない。原因は飲みすぎ(厚生労働省 e-ヘルスネット)
● 比べる観点は ①純アルコール量 ②度数と飲み方 ③不純物(コンジナー)の3つ
● 純アルコール量(g)=量(ml)×度数÷100×0.8。ビール500ml(5%)で20g
● 20歳未満・妊娠中・授乳中・運転する人は飲まない。翌朝も体にアルコールが残ることがある
二日酔いしにくいお酒ランキングと悪酔いしない選び方


順位より先に、何を比べれば翌日に差が出るのかを確認します。公的情報と研究で確認できた範囲だけを書きます。
二日酔いになりにくいお酒の特徴とは?

二日酔いになりにくいのは、1回に体へ入る純アルコール量が少ないお酒です。e-ヘルスネットは、二日酔いは酒の飲みすぎが原因であることは明白としたうえで、症状が起きる仕組みはほとんど解明されていないと説明しています。
要因の候補には、脱水や低血糖、炎症反応、アセトアルデヒドの影響、酒に含まれるメタノールや不純物(コンジナー)などが挙げられています。種類選びで変えられるのは「度数」と「不純物の量」の2点で、影響が大きいのは飲む量です。
| 比べる観点 | 見るところ | 根拠 |
|---|---|---|
| 純アルコール量 | 量(ml)×度数÷100×0.8 | 厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」 |
| 度数と飲み方 | 水や炭酸水で薄める・食事と一緒に飲む | 同ガイドライン、e-ヘルスネット |
| 不純物(コンジナー) | 同じ蒸留酒でも種類で量が違う | バーボンとウォッカを比べた2010年の研究 |
厚生労働省の「健康日本21」は、節度ある適度な飲酒を1日平均で純アルコール約20g程度としています。ガイドラインは、飲酒量が少ないほどリスクが少なくなるという報告も紹介しています。
悪酔いしない酒ランキングの傾向とポイント

悪酔いしない酒を公的機関や学会が順位付けしたランキングは、確認できませんでした。代わりに、1杯にどれだけ純アルコールが入るかを比べると、飲む量の目安が立ちます。
| お酒 | 量と度数の例 | 純アルコール量 |
|---|---|---|
| ウォッカ・ジン | 30ml・40% | 9.6g |
| ワイン | グラス120ml・12% | 約11.5g |
| 缶チューハイ | 350ml・7% | 19.6g |
| ビール | 500ml・5% | 20g |
| 焼酎 | 100ml・25% | 20g |
| ウイスキー | ダブル60ml・43% | 約20.6g |
| 日本酒 | 1合180ml・15% | 21.6g |
表は厚生労働省の計算式で編集部が計算したもので、少ない順に並べただけの比較であり、二日酔いしにくさの順位ではありません。度数は例なので、実際の商品のラベルで確かめてください。
不純物については、米国の研究チームが2010年に、同じ酔いの強さになるまでバーボンとウォッカを飲んでもらう実験を報告しています。二日酔いの自覚症状はバーボンのほうが重かった一方、翌日の注意力などの低下に不純物による差は見られませんでした。
種類を混ぜる「チャンポン」で悪酔いすることを示す公的な資料は、確認できませんでした。種類が増えると飲んだ量を数えにくくなるので、純アルコール量の合計で把握してください。
二日酔いしにくいお酒サワーやビールの選び方

サワーやビールは、缶に書かれた度数と容量から純アルコール量を計算して選びます。厚生労働省のガイドラインにある計算式は「摂取量(ml)×度数÷100×0.8」です。
| 缶の容量と度数 | 純アルコール量 |
|---|---|
| 350ml・3% | 8.4g |
| 350ml・5% | 14g |
| 350ml・7% | 19.6g |
| 350ml・9% | 25.2g |
| 500ml・5% | 20g |
| 500ml・9% | 36g |
度数9%の500ml缶は1本で36gになり、生活習慣病のリスクを高める量とされる女性の1日20gを超えます。男性では1日40g以上が同じ「リスクを高める量」とされています。
炭酸や甘さで飲みやすくても、入っているアルコールの量は度数と容量で決まります。
コンビニで買える二日酔いしにくいお酒を紹介

コンビニで選ぶなら、度数3~5%の350ml缶か、アルコールの入っていない飲み物が純アルコール量を抑えられます。特定の商品が二日酔いしにくいと示した公的な情報はないため、銘柄ではなくラベルの数字で選んでください。
● 度数と容量を見て純アルコール量を計算する(350ml・3%なら8.4g)
● 水か炭酸水を一緒に買い、お酒の合間に飲む
● 飲む本数を買う前に決める
この3つは、厚生労働省のガイドラインが挙げる「あらかじめ量を決めて飲酒をする」「飲酒の合間に水(又は炭酸水)を飲む」に沿った選び方です。「糖質オフ」「無添加」「果汁入り」といった表示と二日酔いの関係を示す公的な情報は、確認できませんでした。
日本酒やジンなど種類別で見る二日酔いしにくいお酒

製法で分けると、日本酒やワインは醸造酒、ジン・ウォッカ・焼酎・ウイスキーは蒸留酒です。国税庁によると、酒税法は酒類を発泡性酒類・醸造酒類・蒸留酒類・混成酒類の4種類に分け、さらに17品目に区分しています。
蒸留酒は度数が高く、度数40%のジン30mlには純アルコールが9.6g入っています。ストレートやロックで杯を重ねると、量が一気に増えます。
「純米酒なら二日酔いしにくい」「白ワインは赤ワインより悪酔いしにくい」ことを示す公的な情報は、確認できませんでした。日本酒1合(180ml・15%)は21.6gなので、種類よりも杯数で調整してください。
ハイボール・梅酒は本当に二日酔いしにくい?

ハイボールや梅酒そのものが二日酔いしにくいという公的な根拠はありません。差が出るのは薄め方で、ウイスキー30ml(40%)を炭酸水で割ったハイボール1杯の純アルコールは9.6gです。
同じウイスキーでも、ダブル(60ml・43%)をそのまま飲めば約20.6gになります。水や炭酸水を混ぜて度数を低くする飲み方について、厚生労働省のガイドラインは「飲む量に占める純アルコールの量を減らす効果があります」と説明しています。
梅酒は商品によって度数が違うので、ラベルの度数と飲んだ量で計算してください。ソーダ割りにすれば、同じ1杯でも入るアルコールが減ります。
二日酔いしにくいお酒ランキング!二日酔いを防ぐ飲み方と翌日の回復法


後半は飲み方と翌日の過ごし方です。運転の予定がある人は「アルコールが抜けている状態の見極め方」を先に読んでください。
二日酔いになりやすいお酒との違いを理解する

二日酔いになりやすさの違いは、お酒の種類よりも「短い時間に多く飲めてしまうかどうか」で生まれます。e-ヘルスネットによると、アルコールは胃ではゆっくり、小腸に入ると速やかに吸収されます。
空腹のときに度数の高い酒をストレートで飲むと血中濃度がかなり高くなるため、食べながら飲む、薄めて飲むことが勧められています。1回の飲酒で純アルコール60g以上を飲む「一時多量飲酒」は、厚生労働省のガイドラインが避けるべき飲み方に挙げています。
「アセトアルデヒドが二日酔いの原因」と言われることがありますが、e-ヘルスネットは、二日酔いのときに血中から検出されることはまれと説明しています。少量で顔が赤くなる体質の人は二日酔いになりやすいという報告があり、体質による差にも注意が必要です。
アルコールが抜けている状態の見極め方

アルコールが抜けたかどうかを、体感で見極める方法はありません。e-ヘルスネットは、1時間に分解できる純アルコールの目安を「体重×0.1g程度」としています。
| 飲んだ量 | 純アルコール | 分解にかかる時間の目安(体重60kg・1時間に約6g) |
|---|---|---|
| ビール500ml(5%)1本 | 20g | 約3~4時間 |
| ビール500ml(5%)2本 | 40g | 約7時間 |
| ビール500ml(5%)3本 | 60g | 約10時間 |
この時間は編集部が目安の式で計算したもので、同じページに「酒好きの人の代謝速度は予測困難」と書かれているほど個人差があります。警察庁も、夜遅くまで飲酒した場合は翌朝に体内にアルコールが残ることがあるとして、運転を控えるよう呼びかけています。
汗をかいたり水をたくさん飲んだりしても速く抜けることはなく、代謝のほとんどは肝臓で行われます。酒気帯び運転の基準は呼気1リットル中0.15mg以上で、罰則は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。
お酒が残っている時のNG行動と正しい対応

お酒が残っているときに避けたいのは、運転、運動や入浴、迎え酒の3つです。厚生労働省のガイドラインは、飲酒中や飲酒後の運動・入浴など体に負担のかかる行動を、避けるべきものに挙げています。
| 行動 | 避ける理由(公的情報) |
|---|---|
| 車などの運転 | 酒気帯び運転は法律違反。夜遅くまで飲むと翌朝も体内に残ることがある(警察庁) |
| 運動・入浴 | 血圧の変動が強まり、心筋梗塞や転倒につながるおそれがある(厚生労働省ガイドライン) |
| 迎え酒 | 飲んだ分だけ分解する量が増える。毎日飲み続けるとアルコール依存症につながるおそれがある(同) |
| 薬を飲んだ後の飲酒 | 薬の効果が弱まったり、副作用が生じたりすることがある(同) |
二日酔いを早く治す方法は公的な情報に示されておらず、対応の基本は、水分をとって休み、アルコールが分解されるのを待つことです。
嘔吐が続く、意識がはっきりしない、呼吸の様子がおかしいときは、急性アルコール中毒のおそれがあります。ためらわずに119番で救急車を呼んでください。
二日酔いに効く飲み物・薬はある?水分補給と市販薬の考え方
「これを飲めば二日酔いが治る」と公的機関が示している飲み物や薬は、確認できませんでした。e-ヘルスネットも、二日酔いの症状が起きる仕組みはほとんど解明されていないとしています。
要因の候補に脱水が挙がっているので、水分をとることには理由があります。市販薬を使うときは、お酒を飲んだ後に服用してよいかを薬剤師に確認してください。
厚生労働省のガイドラインは、服薬後の飲酒で薬の効果が弱まったり副作用が生じたりすることがあると注意しています。しじみやウコンなど特定の食品・飲料の働きは、公的な情報で確認できなかったため、この記事では扱っていません。
迎え酒は逆効果?悪化を防ぐための正しい知識

迎え酒で二日酔いが治ることを示す公的な情報はなく、飲んだ分だけ分解にかかる時間が延びます。体重60kgの人がビール500ml(5%)を1本足すと、純アルコール20g、目安で3~4時間分が上乗せされます。
ガイドラインは、毎日飲み続けるとアルコール依存症の発症につながるおそれがあるとして、週のうち飲まない日を設けるよう勧めています。朝から飲む習慣がある人、飲む量を自分で抑えられないと感じる人は、かかりつけ医などの医療機関に相談してください。
不安や不眠を解消するための飲酒も、避けるべきものに挙げられています。
まとめ:二日酔いしにくいお酒ランキングを活用して楽しく飲むコツ

二日酔いしにくいお酒に公的な順位はなく、決め手は純アルコール量です。度数の低いものを選ぶ、薄める、食事と一緒に飲む、量を先に決めるの4つで、同じお酒でも飲みすぎを防げます。
20歳未満の飲酒は法律で禁じられており、妊娠中・授乳中の人、運転する人、体質的にお酒を受け付けない人は飲まないでください。飲む習慣がない人に無理に勧めないことも、ガイドラインが求めている点です。
📝 この記事のまとめ
● 公的な「二日酔いしにくいお酒ランキング」はない。厚生労働省の情報では原因は飲みすぎ
● 純アルコール量(g)=量(ml)×度数÷100×0.8。350ml・3%の缶で8.4g、500ml・9%の缶で36g
● 不純物の少ないウォッカはバーボンより二日酔いが軽かったという研究があるが、決め手は飲んだ量
● 迎え酒・飲酒後の入浴や運動は避ける。翌朝も残ることがあるので運転しない。20歳未満・妊娠中は飲まない

