サイトヘルスに出るPHPのバージョンが修正版の番号(8.4.27など)に変わっていなくても、レンタルサーバーなら修正済みのことがあります。ConoHa WINGとmixhostは、番号を変えずに修正を当てたと公式に発表しています。

PHP2Shellの修正版は8.4.27と聞いたのに、うちのWordPressのサイトヘルスは8.4.26のままです。これって修正されていないんですか?

レンタルサーバーの場合、番号はそのままで中身だけ直していることがあるので、番号ではなく契約しているサーバー会社のお知らせで判断します。5社の発表を並べて確認しましょう。
📌 この記事のポイント
● PHP公式の修正版は8.2.35・8.3.36・8.4.27・8.5.12(2026年10月21日公開)
● ConoHa WINGとmixhostは、番号を変えずに修正を当てたと公式に発表
● エックスサーバー・ロリポップ・さくらも、提供中のPHPへの対応を完了と発表
● ただしPHP 8.2の期限・8.1以前・VPSは、別に対応が必要
結論:番号が変わらなくても修正済みのことがある


まずは「なぜ番号が変わらないのか」を押さえておくと、ほかのサーバーの発表も読みやすくなります。
修正版の番号はPHP公式が決めたもの
PHP公式は2026年10月21日に、8.2.35・8.3.36・8.4.27・8.5.12の4つの修正版を公開しました。どれもPHP2Shell(CVE-2026-109618・CVE-2026-109619)の修正を含みます。
自分でPHPを入れているサーバーなら、この番号以上になっていれば修正済みです。レンタルサーバーでは、この番号にならない修正の仕方もあります。
ConoHa WINGは「番号が変わらなくても修正済み」と明言
ConoHa WINGは10月22日の終報で、利用者のバージョンを変えずに、提供中のすべてのPHPへセキュリティパッチを当てたと発表しました。WordPressのサイトヘルスで8.5.11と出ていても修正は入っている、という例まで書いています。
適用は10月22日20時45分に完了しています。ConoHa WINGの利用者は、自分でバージョンを変える必要はないと案内されています。
mixhostも番号を変えずに修正
mixhostは、PHP 5.2~8.5の修正を、バージョン番号を変えずに当てたと発表しました。サイトヘルスやphpinfoの表示は修正後も同じだと説明しています。
適用の完了は10月22日10時18分ごろです。利用者が行う作業はないと案内されています。
サーバー別:修正の状況と表示される番号


5社の公式発表を表にしました。「番号がどうなるか」は、書いていない会社もあるので、書いてあることだけ載せています。
| サーバー | 対応の状況 | 表示される番号 |
|---|---|---|
| エックスサーバー | 10月26日6時20分までに、PHP 5.1~8.5の全対象サーバーで対応完了 | 8.2~8.5は同じ系列の修正版に更新。5.1~8.1は設定中のバージョンのまま修正 |
| ConoHa WING | 10月22日20時45分に完了。提供中の全バージョンに修正を適用 | 番号は変わらない(例:8.4.26、8.5.11のまま) |
| ロリポップ | 10月22日に完了。8.2~8.5は公式の修正版、7.4~8.1は開発者提供の修正、5.3~7.3は独自の修正 | 発表に記載なし |
| さくらのレンタルサーバ | 提供中の全バージョンに修正を適用(8.3.36・8.2.35・8.1.34など) | 8.1以下は番号の変更なし |
| mixhost | 10月22日10時18分ごろ完了。PHP 5.2~8.5に修正を適用 | 番号は変わらない |
出典:各社の公式発表(2026年11月7日確認)。エックスサーバー・ConoHa WING・さくら・mixhostは、利用者が急いでバージョンを変える必要はないとしています。
一方でロリポップは、この機会に8.2以降へ切り替えるよう呼びかけています。
エックスサーバー:8.2以上は修正版に更新済み
エックスサーバーは、PHP 8.2~8.5を同じ系列の修正版に更新したと発表しています。8.1以下は、利用者が設定しているバージョンを変えずに修正を当てています。
対象はエックスサーバー・XServerビジネス・XServer for WordPressなどです。XServer VPSは会社側で修正を当てていないので、利用者が自分で更新します。
ロリポップ:一部の機能を止めて対策
ロリポップは、すべてのPHPでsession.upload_progressという機能を無効にしたと発表しています。サイトがこの機能を使っていないかの確認も呼びかけています。
脆弱性を狙ったとみられるアクセスはあったものの、不正アクセスや情報漏えいは確認されていないとしています(ロリポップの発表時点)。
さくらのレンタルサーバ:8.1以下は番号そのまま
さくらインターネットは、選べるすべてのPHP(8.3・8.2・8.1・8.0・7.4・5.6など)に修正を当てたと発表しています。8.1以下は修正を移植する方法のため、番号は変わらないと説明しています。
一方で、利用者が自分でインストールしたPHPはサポート対象外です。自分で入れたPHPは自分で対応する必要があります。
自分のサイトのPHPバージョンを確認する方法


番号を確認する場所は2つあります。WordPressの管理画面と、サーバーの管理画面です。
WordPressのサイトヘルスで確認する
WordPressの管理画面で「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブ→「サーバー」を開くと、PHPのバージョンが表示されます。WordPress公式のマニュアルでも、サイトヘルスは「ツール」の中にあると案内されています。
ここに出る番号が修正版より古くても、ConoHa WINGやmixhostのように修正済みの場合があります。番号だけで「未修正」と決めないでください。
サーバーの管理画面で確認する
サーバーの管理画面では、ドメインごとに設定しているPHPのバージョンが分かります。エックスサーバーは「PHP Ver.切替」、ロリポップは「PHP設定」、ConoHa WINGは「サイト設定」→「応用設定」で確認できます。
画面ごとの手順は、【サーバー別】PHPバージョンの確認・変更方法|エックスサーバー・ConoHa WING・ロリポップ・さくら・mixhostにまとめています。
判断の基準は「サーバー会社の発表」
修正済みかどうかは、番号ではなく、契約しているサーバー会社の公式発表で判断します。上の表の会社なら、レンタルサーバーの利用者は対応完了と発表されています。
発表が見つからない会社なら、サポート窓口に問い合わせるのが確実です。「PHP2Shell(CVE-2026-109618)への対応は済んでいますか」と聞けば伝わります。
修正済みでも残る3つの注意点


「修正済みだからもう何もしなくていい」とは限りません。残っている注意点を3つ挙げます。
PHP 8.2は12月31日でサポートが終わる
PHP 8.2のセキュリティサポートは、2026年12月31日で終わります(PHP公式)。今回は修正が出ましたが、年明け以降に見つかる脆弱性には、PHP公式の修正版が出ません。
8.2を使っているなら、年内に8.3以上へ切り替えておくのが安全です。理由と手順は「PHP 8.2は2026年12月31日でサポート終了|WordPressで今やる3つのこと」で説明しています。
PHP 8.1以前はPHP公式の修正がない
PHP 8.1以前は、PHP公式のサポートがすでに終わっていて、修正版のリリースは出ていません。今回はPHPのセキュリティチームが7.4~8.1向けに最小限の修正コードを出し、サーバー各社もそれやOSベンダーの修正などを当てましたが、毎回そうなるとは限りません。
ロリポップ・さくら・mixhostは、いずれもサポート期間内のバージョンへの切り替えを勧めています。
VPSや自分で入れたPHPは自分で更新する
レンタルサーバーの対応は、会社が管理しているPHPだけが対象です。エックスサーバーはXServer VPSに修正を当てていないと明記しています。
さくらインターネットも、VPSなどで自分で動かしているPHPは利用者が更新するよう案内しています。VPSを使っているなら、PHPを修正版(8.2.35・8.3.36・8.4.27・8.5.12以上)へ更新します。
よくある疑問


よくある疑問を取り上げます。
WordPressを最新にすれば直りますか?
いいえ、WordPress本体を更新しても今回の脆弱性は直りません。PHP2ShellはPHP本体の脆弱性なので、PHPそのものに修正が当たっている必要があります。
ただ、PHPを新しいバージョンに切り替える前には、WordPress本体・テーマ・プラグインを最新にしておきます。古いテーマやプラグインは、新しいPHPで動かないことがあるためです。
phpinfoでも番号は同じですか?
mixhostは、サイトヘルスもphpinfoも、修正後に表示は変わらないと説明しています。ConoHa WINGもサイトヘルスの例を挙げて、番号が修正版と一致しないことがあると説明しています。
どちらの画面でも、番号が古いままなら、サーバー会社の発表で修正済みかを確かめます。
PHP2Shellの件は、これで全部片付いたのですか?
2件の脆弱性(CVE-2026-109618・CVE-2026-109619)は修正版が出ていますが、PHP公式は10月23日に、起きにくい条件で悪用される別の経路(CVE-2026-115560)について、次の定期リリースで対応すると告知しています。PHP公式は、それまでの間 session.upload_progress を無効にする設定を勧めています。
エックスサーバーは、この10月23日の告知分は自社の発表の対象外と明記しています。ロリポップはすべてのPHPで session.upload_progress を無効にしたと発表しているので、契約しているサーバーの続報を確認しておきます。
📝 この記事のまとめ
● サイトヘルスの番号が古いままでも、レンタルサーバーなら修正済みのことがある
● ConoHa WINGとmixhostは、番号を変えずに修正を当てたと公式に発表している
● 修正済みかどうかは、番号ではなく契約しているサーバー会社の発表で判断する
● PHP 8.2の期限(12月31日)・8.1以前・VPSは、修正済みでも別の対応が必要
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📚 参考文献・出典
・PHP公式ニュース 2026年(10月21日 Security advisory・PHP 8.2.35 Released! ほか)
・PHPの脆弱性対策について(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619:PHP2shell)|IPA 情報処理推進機構
・【重要】PHPの脆弱性への弊社対応完了のお知らせ(終報)|ConoHa WING
・PHPの脆弱性への対応に伴うメンテナンス完了と経緯のご報告|ロリポップ!
・PHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)への対応状況について|さくらインターネット
・【重要】PHPの脆弱性に関する当社の対応状況について|さくらインターネット
・【完了】PHPの重大な脆弱性への対応について|mixhost
