「生命保険はいらない」というひろゆき氏(西村博之氏)の発言を、本人名義の記事と雑誌の取材記事で確認し、公的制度と生命保険文化センターの統計(2026年10月9日確認)に照らして整理しました。保険がいるかどうかは家族構成や貯蓄で変わるため、この記事では要・不要を断定していません。

ひろゆきさんが「生命保険や医療保険はいらない」と言っていると聞きました。本当にそう発言していて、自分も解約してよいのでしょうか?

ダイヤモンド・オンラインの本人名義の記事(2021年6月)で、生命保険や医療保険を「最もムダなもの」と述べているのは事実です。ただし根拠の高額療養費制度は所得で自己負担が変わり、遺族の生活費は別の話なので、公的制度で足りない部分を確認してから判断してください。
📌 この記事のポイント
● ひろゆき氏は本人名義の記事で、生命保険・医療保険を「最もムダなもの」と述べている(ダイヤモンド・オンライン 2021年6月10日)
● 理由は公的な健康保険と高額療養費制度。雑誌の取材でも「僕は入っていません」と答えている(リンネル2024年4月号)
● 「妻子持ちは必要」「がん保険は得する場合がある」という発言は、今回調べた一次情報では確認できなかった
● 高額療養費の自己負担は所得で変わる。年収約370万~約510万円で医療費100万円なら約9.3万円(厚生労働省)
生命保険はいらないというひろゆきの発言は本当?不要論の背景と真意


最初に、本人の発信で確認できた発言だけを出典つきで並べます。そのあとで、発言の根拠になっている公的制度の中身を確認します。
生命保険がいらない理由とは?ひろゆきが語る前提条件
ひろゆき氏が挙げている理由は、日本の公的な健康保険と高額療養費制度です。ダイヤモンド・オンラインの本人名義の記事には、「生命保険や医療保険は、最もムダなもの」と書かれています。
| 出典 | 掲載 | 確認できた内容 |
|---|---|---|
| ダイヤモンド・オンライン「1%の努力」(著者表記: ひろゆき) | 2021年6月10日 | 保険を「頭の悪いお金の使い道」の1位に挙げ、高額療養費制度を理由に「保険は今すぐ解約しましょう」と述べている |
| リンネル.jp(リンネル2024年4月号より・宝島社) | 2024年4月7日 | 高額療養費制度があるので負担は抑えられるとし、生命保険には「僕は入っていません」と答えている |
同じ記事で、高額療養費制度によって個人の支払いは数万円に収まるとも説明しています。どちらの記事にも、扶養家族の有無や貯蓄額といった「当てはまる人の条件」は書かれていません。
ひろゆき氏本人のX(旧Twitter)の投稿や動画での発言は、今回は原文を開いて確認できなかったため、引用していません。
いらない保険のネタバレ|不要と言われがちな保険の特徴
ひろゆき氏の記事で不要とされているのは、生命保険と医療保険の2つです。特定の商品名や、貯蓄型・掛け捨てといった種類ごとの評価は、確認した2つの記事には書かれていません。
「不要」と言われやすいのは、公的制度と役割が重なる部分です。保険の種類ごとに、関係する公的制度を並べると次のようになります。
| 備える場面 | 保険の例 | 関係する公的制度 |
|---|---|---|
| 亡くなったとき | 死亡保険(定期・終身) | 遺族基礎年金・遺族厚生年金 |
| 病気・ケガで入院や手術をしたとき | 医療保険・がん保険 | 高額療養費制度 |
| 病気・ケガで働けないとき | 就業不能保険など | 傷病手当金(会社の健康保険) |
公的制度で受けられる給付を先に確認し、足りない部分だけを保険で考えると、要・不要を整理できます。
生命保険不要論が疑われる理由

不要論に疑問が出るのは、高額療養費制度が対象にしているのが「保険が適用される医療費」だけだからです。厚生労働省の例では、年収約370万~約510万円の人が医療費100万円の治療を受けた場合の自己負担は約9.3万円です(70歳未満・令和8年8月からの制度)。
| 所得区分(70歳未満) | 1か月の自己負担限度額(令和8年8月~令和9年7月) |
|---|---|
| 標準報酬月額28万~50万円 | 85,800円+(総医療費-286,000円)×1% |
| 標準報酬月額26万円以下 | 61,500円 |
| 低所得者(住民税非課税など) | 36,900円 |
上の表は協会けんぽのページに載っている金額の一部で、標準報酬月額53万円以上の区分は省略しています。所得が高い区分では限度額が上がるため、「数万円」に収まるかどうかは人によって違います。
保険適用外の費用や、亡くなった後の家族の生活費は高額療養費の対象ではありません。医療費の話と、遺族の生活費の話は分けて考える必要があります。
保険不要論は論破できる?賛否両論を整理
どちらかが論破できる話ではなく、家族構成・貯蓄・働き方で答えが変わります。生命保険文化センターの調査では、生命保険の世帯加入率は2人以上世帯で89.2%、単身世帯で45.6%でした(2024年度)。
| 論点 | 不要とする側の根拠 | 確認しておく点 |
|---|---|---|
| 医療費 | 高額療養費制度で月の自己負担に上限がある | 限度額は所得で変わる。保険適用外の費用は対象外 |
| 死亡保障 | 貯蓄で備えればよい | 自分の収入で生活している家族がいるか。遺族年金の対象になるか |
| 働けないとき | 会社員には傷病手当金がある | 自営業・フリーランスは加入先の制度に同じ給付があるか |
ひろゆき氏は同じ記事で、自分を守ってくれるのは「貯金」だとも書いています。貯蓄で備える考え方をとるなら、いくらあれば足りるかを自分の数字で確かめることが前提になります。
知恵袋でよくある疑問を公的情報で検証
知恵袋の個別の投稿は、書いた人の状況を確かめられないため、この記事では引用していません。よくある疑問を、公的機関のページで確認できる内容に置き換えて答えます。
| よくある疑問 | 公的情報で確認できること |
|---|---|
| 医療費は本当に数万円で済む? | 限度額は所得区分で決まる。年収約370万~約510万円・医療費100万円の例で約9.3万円 |
| 独身なら死亡保障はいらない? | 遺族基礎年金の対象は「子のある配偶者」か「子」。親を扶養している場合は別に考える |
| 働けなくなったら? | 会社の健康保険には傷病手当金がある(支給開始日から通算1年6か月) |
| みんな入っている? | 生命保険に加入している人は80.0%(2025年度・生活保障に関する調査) |
独身の場合の考え方は、▶ 【生命保険】独身はいらない?知恵袋の疑問を徹底解説|本当に不要?で詳しくまとめています。解約した後に同じ条件で入り直せるとは限らないため、解約の前に保険会社へ条件を確認してください。
ホリエモンの考え方との違い
堀江貴文氏(ホリエモン)が「生命保険は不要」と述べた発言は、今回調べた範囲では、本人の発信(著書・公式の発信)で確認できませんでした。そのため、発言の引用や、ひろゆき氏との比較は載せていません。
ネット上には2人の考えを並べた記事がありますが、出典(書名・媒体・日付)が書かれていないものは、本人の発言かどうかを確かめられません。
著名人の発言を参考にするときは、いつ・どの媒体で・どんな質問に答えたものかを確認し、自分の家族構成と貯蓄に当てはめて考えてください。
生命保険はいらないというひろゆきの発言を踏まえた判断基準と結論


ここからは、自分の場合はどうかを考えるための材料です。金額は公的機関と生命保険文化センターのページに載っている数字だけを使い、特定の商品をすすめることはしません。
必要な保険は3つだけ?最低限で考える保険の考え方
「必要な保険は3つ」と決めた公的な基準はありません。最低限で考えるなら、公的制度で足りない部分がどこかを先に書き出す方法が確実です。
● 死亡: 自分の収入で生活している家族がいるか。遺族年金でいくら受け取れるか
● 医療: 高額療養費の限度額と、保険適用外の費用を貯蓄で払えるか
● 働けないとき: 傷病手当金の有無と、生活費の何か月分を貯蓄で出せるか
ひろゆき氏の「貯金で備える」という考え方が合うかどうかは、この3点の答えで変わります。足りない部分が見つかったところだけ、保険を検討してください。
生命保険に入らないとどうなる?想定されるリスク
入らない場合に確認しておくべきなのは、亡くなったときに遺族が受け取れる公的な年金の範囲です。日本年金機構によると、遺族基礎年金を受け取れるのは、亡くなった方に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」です。
遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた方などが亡くなった場合に、生計を維持されていた遺族のうち優先順位の最も高い方が受け取ります。年金額は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3です。
配偶者や子ども、扶養している親がいる方は、遺族年金と貯蓄で生活費と教育費をまかなえるかを計算してから判断してください。
入らないで後悔する人の共通点

後悔した人の割合や共通点を示す公的な統計は、今回確認できませんでした。代わりに、入らない判断をする前に見落としやすい点を公的制度の内容から整理します。
● 高額療養費の対象は保険が適用される医療費だけ
● 自営業・フリーランスは、傷病手当金のような給付が加入先の健康保険にあるか確認が必要
● 任意継続の期間中に発生した病気・ケガには傷病手当金が出ない
● 遺族基礎年金は、子のいない配偶者や親は対象にならない
結婚、子どもの誕生、住宅の購入、退職は、必要な保障が変わる場面です。解約すると同じ条件で入り直せるとは限らないため、暮らしが変わる予定がある人は慎重に決めてください。
いくら貯金があれば保険はいらない?目安を解説
「貯金がいくらあれば不要」という公的な基準はありません。公的制度で足りない分を貯蓄でまかなえるかで考えます。
会社員が病気やケガで働けないときは、傷病手当金が支給開始日から通算1年6か月支給されます。1日あたりの額は「直近12か月の標準報酬月額の平均÷30×3分の2」で、平均が30万円なら1日約6,667円の計算です。
| 確認する点 | 当てはまる場合に考えること |
|---|---|
| 扶養している家族がいる | 自分が亡くなった後の生活費を、遺族年金と貯蓄でまかなえるか |
| 貯蓄が少ない | 高額療養費の自己負担と、働けない期間の生活費を払えるか |
| 住宅ローンがある | 団体信用生命保険に入っているか、保障の範囲を契約書類で確認する |
| 自営業・フリーランス | 傷病手当金のような給付が加入先の健康保険にあるか確認する |
収入の約3分の2になった状態で何か月暮らせるかを、家賃や固定費から逆算すると、自分に必要な貯蓄額が見えてきます。
生命保険に入らない人の割合は?若者・30代の傾向
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2025年度)では、生命保険に加入している人は80.0%(男性78.2%・女性81.5%)です。世帯単位の調査では、単身世帯の世帯加入率は45.6%、2人以上世帯は89.2%でした(2024年度)。
| 調査 | 対象 | 加入率 |
|---|---|---|
| 生活保障に関する調査(2025年度) | 個人(全体) | 80.0%(男性78.2%・女性81.5%) |
| 生命保険に関する全国実態調査(2024年度) | 単身世帯(全生保) | 45.6% |
| 同上 | 2人以上世帯(全生保) | 89.2% |
2つの調査は対象と数え方が違うため、数字をそのまま比べることはできません。20代・30代に限った加入率は、今回確認したページには載っていなかったため、記載していません。
単身世帯の年間払込保険料は平均14.4万円、2人以上世帯は35.3万円です(全生保・2024年度)。単身世帯では、入っている人と入っていない人がほぼ半々という結果です。
まとめ:生命保険はいらないというひろゆきの発言は誰に当てはまるのか
ひろゆき氏が生命保険・医療保険を不要と述べているのは事実で、根拠は公的な健康保険と高額療養費制度です。ただし誰に当てはまるかは発言の中で示されておらず、扶養家族・貯蓄・働き方を自分の数字で確認して決める必要があります。
この記事は特定の保険商品をすすめるものではなく、加入や解約は契約内容を確認したうえでご自身で判断してください。
📝 この記事のまとめ
● 発言は本人名義の記事(2021年6月)と雑誌の取材記事(2024年4月号)で確認できる
● 根拠は高額療養費制度。自己負担の上限は所得区分で変わり、保険適用外の費用は対象外
● 「妻子持ちは必要」などの発言は、一次情報では確認できなかった
● 遺族年金・高額療養費・傷病手当金で足りない部分があるかを確認してから判断する

