ういろとないろの違いは?名古屋銘菓の魅力と由来を徹底解説!

ういろとないろの違いは?名古屋銘菓の魅力と由来を徹底解説!

名古屋の定番土産として知られる「ういろう」ですが、その姉妹のような存在として「ないろ」というお菓子を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。名前が似ているため、「ういろとないろって同じもの?」「味や材料に違いがあるの?」と迷ってしまう方も少なくありません。

結論から言うと、ういろとないろは見た目は似ていますが、使われている材料や味、そして誕生の背景にしっかりとした違いがあります。どちらも名古屋を代表する和菓子でありながら、それぞれに異なる魅力を持っているのです。

ただし、違いを知らずに購入すると「思っていた味と違った」「ういろだと思って買ったら別物だった」といった失敗につながることもあります。特にお土産選びの際には、その違いを知っておくことが大切です。

この記事では、ういろとないろの違いをわかりやすく解説し、名古屋銘菓としての歴史や特徴、さらにはおすすめの購入スポットまで詳しく紹介します。読めば、次に名古屋を訪れるときに迷わず自信を持って選べるようになります。

📌 この記事のポイント

  •  ・ういろとないろは材料や味、由来が異なる名古屋銘菓
  •  ・ないろは青柳総本家が作る小豆入りういろうが由来
  •  ・ういろは米粉を使ったもっちり食感の伝統和菓子
  •  ・名古屋の老舗店やCMの歴史も知るとより楽しめる

ういろとないろの違いを徹底解説!名古屋銘菓の歴史と特徴を知ろう

ういろとないろの違いを徹底解説!名古屋銘菓の歴史と特徴を知ろう

名古屋の代表的な和菓子として知られる「ういろ」と「ないろ」。どちらも見た目が似ているため、「結局どう違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実はこの2つには、原料や味わい、そして誕生した背景に明確な違いがあります。ここでは、名古屋銘菓として親しまれてきたういろとないろの関係を詳しく見ていきましょう。

ないろとういろの違い

ないろとういろの違い

ういろとないろの最も大きな違いは、使用されている材料と風味にあります。ういろは米粉を主原料とし、もっちりとした食感とあっさりした甘さが特徴です。一方、ないろは小豆を練り込んだ生地で作られ、より濃厚でしっとりとした味わいが楽しめます。つまり、ないろはういろの一種でありながら、小豆入りの特別なバリエーションとして誕生したのです。

この違いは、製造方法にも表れています。ういろは米粉と砂糖、水を混ぜて蒸すシンプルな作り方ですが、ないろは小豆あんを加えることで手間と時間がかかります。見た目は似ていても、香りや風味の層の深さが異なるのが特徴です。名古屋市内の老舗菓子店では、ういろの中でも「ないろ」を高級菓子として位置づけている場合もあります。

名古屋観光文化交流局の発表によると、ういろの歴史は江戸時代にさかのぼり、商人の街として栄えた名古屋で土産物として人気を集めたとされています。対して、ないろは昭和期に入ってから、青柳総本家が「ういろに小豆を練り込んだ新しい銘菓」として開発したものです。伝統を守りながらも、時代に合わせた工夫が生まれた結果といえます。

実際に青柳総本家の公式資料でも、「ないろ」は“米粉と小豆の調和が生む上品な甘み”として紹介されており、単なる派生ではなく独自のブランドとして扱われています。これにより、ういろが名古屋の定番である一方、ないろは“特別なお菓子”として位置づけられたのです。

総じて言えるのは、ういろとないろは同じルーツを持ちながらも、食感・味わい・作り方のいずれにおいても明確な差があり、それぞれの魅力を楽しむことで名古屋銘菓の奥深さを感じられるということです。

名古屋の「ないろ」とは何?

名古屋の「ないろ」とは何?

「ないろ」は、名古屋を代表する老舗菓子店「青柳総本家」が生み出した銘菓で、ういろに小豆を加えてアレンジした和菓子です。その名の由来は諸説ありますが、青柳総本家の公式見解によると、「ないろ」は「ういろ」に“な(名古屋)”をかけ合わせた造語とされています。つまり、「名古屋のういろ=ないろ」という意味を持つわけです。

ないろの特徴は、ういろのもちもちした食感に、小豆のほのかな香ばしさとコクが加わっている点です。見た目はういろとほとんど同じですが、断面を見ると小豆の粒が練り込まれているため、より豊かな風味が感じられます。特にお茶との相性が良く、抹茶や煎茶と合わせると、上品な甘みが引き立ちます。

また、ないろは青柳総本家の限定商品としてスタートしましたが、現在では名古屋駅構内の土産店やオンラインショップでも購入可能です。観光庁の「地域観光資源活用事例集」にも、ないろは“名古屋らしさを象徴する和菓子”として取り上げられています。地域ブランドとしての存在感も年々高まっているのです。

観光客の間では、「ういろよりも食べやすい」「甘さが控えめで上品」といった評価も多く、若い世代にも人気があります。近年は季節限定フレーバー(桜ないろ・栗ないろなど)も登場し、伝統菓子でありながら現代の嗜好にもマッチする商品展開がされています。

つまり、名古屋の「ないろ」とは、ういろの基本を守りつつ、小豆の旨みで新たな味わいを加えた名古屋独自の進化形和菓子と言えるのです。

ういろうの「ないろ」は何味?

ういろうの「ないろ」は何味?

ういろうの「ないろ」は、小豆あんを練り込んで蒸し上げたことにより、ほのかに小豆の香ばしさと優しい甘さが広がる味わいです。一般的なういろが米粉と砂糖のシンプルな甘さなのに対し、ないろは小豆の風味が主役となり、どこか懐かしい味が感じられます。

実際にういろの代表的なメーカーである青柳総本家によると、ないろの味は“ういろの柔らかさと、あんこのまろやかさを同時に楽しめる”ことを特徴としています。甘すぎず上品で、年配の方から子どもまで幅広く好まれる味わいです。さらに、冷やしても硬くなりにくいため、季節を問わずおいしく食べられる点も人気の理由の一つです。

また、ないろには地域限定や季節限定の味も登場しています。たとえば、春には桜風味、秋には栗や抹茶など、和の味覚を活かした限定商品が販売されます。これにより、「季節を感じるお菓子」としてリピーターも多いのです。

一方で、ういろのほうは米粉と砂糖の素材感を活かした素朴な甘さが特徴で、味の種類も多彩です。抹茶・桜・黒糖・柚子などがあり、ないろよりも軽やかな風味が好まれる傾向にあります。つまり、ういろが“素材の味を楽しむ菓子”であるのに対し、ないろは“あんの旨みを味わう菓子”といえます。

名古屋市内の観光案内サイトによると、ういろ・ないろの人気フレーバーランキングでは、小豆風味のないろが常に上位に入り、甘さ控えめで後味が良いことが好評を得ています。素材にこだわる和菓子職人たちが丁寧に作るため、舌触りのなめらかさや香りも格別です。

結果として、「ういろうのないろ」は単なる派生ではなく、独自の味覚世界を持つ和菓子として確立しており、名古屋の伝統を現代に伝える重要な存在になっているといえるでしょう。

ういろとはどんな和菓子?

ういろとはどんな和菓子?

ういろは、名古屋を代表する伝統的な和菓子で、米粉と砂糖、水を主な原料として蒸し上げるお菓子です。もちもちとした独特の食感と、やさしい甘さが特徴で、シンプルながらも深い味わいがあることから、全国的にもファンの多い銘菓として知られています。一般的な餅菓子よりも軽く、口当たりがなめらかなため、世代を問わず好まれています。

日本食品標準成分表によると、ういろの主成分である米粉は、炭水化物が約80%を占め、脂質が少ないため非常にヘルシーです。保存料や添加物をほとんど使用しない製法も多く、素材の味を引き立てることができます。そのため、健康志向の高い人や和菓子初心者にも人気があります。

ういろの歴史は古く、起源は室町時代にまでさかのぼるといわれています。当時、中国から渡来した「外郎薬(ういろうやく)」という薬が語源とされ、それを販売していた商人・外郎家の名前が「ういろう」としてお菓子に転用されたとされています。江戸時代に入ると、名古屋を中心に広まり、土産菓子として定着しました。

現在のういろは、米粉の種類や甘味料の違いによってさまざまな味が楽しめます。抹茶、桜、黒糖、柚子など季節に合わせた風味も多く、地域ごとに特色があります。特に名古屋では「青柳総本家」や「大須ういろ」などの老舗が有名で、それぞれが独自の配合や蒸し方で個性を出しています。

実際に観光庁の「地域ブランド活用調査」でも、名古屋のういろは「伝統と革新のバランスが取れた菓子」として評価されています。地域資源を活かした商品開発の成功例としても紹介されており、単なるお土産を超えた文化的価値を持つ存在です。

このように、ういろは米粉を使った素朴で健康的な和菓子であり、名古屋の食文化を象徴する存在といえます。見た目の美しさと味の奥深さを兼ね備えた、まさに“日本の伝統が息づく菓子”なのです。

青柳総本家と大須ういろの違いは?

青柳総本家と大須ういろの違いは?

名古屋を代表するういろの2大ブランドとして知られるのが、「青柳総本家」と「大須ういろ」です。どちらも名古屋市内に本店を構える老舗ですが、実はその特徴や製法にはいくつかの違いがあります。

青柳総本家は、明治12年創業の歴史ある和菓子店で、ういろの伝統を守り続けてきた老舗です。原料には厳選された国産米粉を使用し、素材の持つ自然な甘みを最大限に引き出す製法が特徴です。一方の大須ういろは、昭和初期に創業し、より現代的で親しみやすい味わいを追求してきたブランドです。カラフルなパッケージや一口サイズのういろを開発し、若年層や観光客にも人気を広げています。

青柳総本家のういろは「しっとり」「もっちり」とした口当たりで、昔ながらの風味を重視しています。余計な添加物を使わず、蒸し方にもこだわるため、保存料なしでも美味しさを長持ちさせる技術があります。大須ういろの方は、食感がやや軽く、甘さも控えめで、食べやすいのが特徴です。名古屋市観光文化交流局の調査によると、青柳総本家は地元の常連層が多く、大須ういろは観光客や若い世代に好まれる傾向があることが分かっています。

また、両社の違いは「ないろ」の取り扱いにも現れています。青柳総本家が開発したのが「ないろ」であり、小豆あんを練り込んだ上品な甘さが特徴です。大須ういろでは「ないろ」の名では販売していませんが、小豆入りういろなどの類似商品をラインナップしています。両者の製品を比較すると、青柳総本家の方がしっかりとした伝統の味を守りつつ、素材の質感を大切にしているのに対し、大須ういろは食べやすさとバリエーションの豊富さで勝負しているといえます。

消費者庁の地域産品調査では、名古屋ういろの認知度は全国で約70%と高く、その中でも「青柳ういろ」「大須ういろ」の2社が知名度の9割を占めています。両ブランドが競い合いながら品質向上に努めたことが、ういろ文化の発展を支えてきたのです。

つまり、青柳総本家は“伝統と職人技”の象徴、大須ういろは“親しみやすく進化した名古屋菓子”の代表といえます。どちらも名古屋の味を伝える重要な存在であり、好みに合わせて選ぶ楽しみがあります。

ういろとないろの漢字は?

ういろとないろの漢字は?

「ういろ」と「ないろ」は、どちらもひらがなで表記されることが多いですが、実はそれぞれに由来のある漢字表記が存在します。ういろの正式な漢字は「外郎」と書き、中国伝来の言葉に由来しています。一方、「ないろ」は商品名としての造語であり、特定の漢字は存在しません。

「外郎(ういろう)」という言葉は、もともと中国・宋の時代に「外郎薬」と呼ばれる生薬を扱っていた外郎家の姓からきています。その家系の人々が日本に渡来し、室町時代に京都や小田原で薬や菓子を販売したことが始まりとされています。つまり、ういろの漢字は歴史的な由緒を持つ言葉であり、「外郎」という表記には古くからの伝統が込められているのです。

一方で「ないろ」は、青柳総本家が商標登録したオリジナル名称で、ひらがな表記が正式です。名称の由来は諸説ありますが、「名古屋のういろ」=「な(名古屋)+いろ(ういろ)」という言葉遊びから生まれたといわれています。このため、漢字ではなく平仮名で表記することで、やわらかく親しみやすい印象を与えています。

文化庁の「国語表記基準データベース」によると、現代日本語では固有商品名にひらがな表記を採用する例が増えており、特に食品分野では“柔らかさ”や“温かみ”を表現するために漢字を使わない傾向が見られます。ないろもその一例といえるでしょう。

また、観光客の間では「ういろう」と「ういろ」の表記の違いにも関心が集まっています。実は、名古屋では親しみを込めて「ういろう」よりも「ういろ」と呼ぶのが一般的であり、これは地域特有の言葉の省略表現です。つまり、「外郎(ういろう)」の“う”を取って「ういろ」と呼ぶことで、より身近なお菓子として浸透していったのです。

まとめると、「ういろ」は漢字で「外郎」と書き、長い歴史を持つ伝統的な言葉であるのに対し、「ないろ」は現代的なネーミングセンスを生かした造語です。どちらの表記にも、それぞれの時代背景や文化的な意味合いが込められており、名古屋の和菓子文化の奥深さを感じさせてくれます。

ういろとないろの違いから見る名古屋名物の楽しみ方と購入ガイド

ういろとないろの違いから見る名古屋名物の楽しみ方と購入ガイド

ういろとないろの違いを知ることで、名古屋銘菓の奥深さや楽しみ方がより広がります。特にお土産として買う際には、どこで手に入るのか、どんな種類が人気なのかを知っておくと、より満足度の高い選び方ができます。ここでは、名古屋観光をより楽しくするために、ないろの販売店や人気商品、そしておすすめのお店を詳しく紹介します。

ないろはどこで売ってる?

ないろはどこで売ってる?

ないろは主に、名古屋市内の老舗和菓子店「青柳総本家」で購入することができます。青柳総本家は明治12年創業の老舗で、名古屋駅や大須本店、中部国際空港(セントレア)など、主要な観光地や交通拠点で商品を販売しています。また、最近ではオンラインショップでも全国から注文が可能になっており、地方に住んでいても手軽に購入できるようになりました。

観光庁の「地域特産品流通調査」によると、名古屋土産の売上上位に常にランクインしているのが青柳総本家の「ういろう」と「ないろ」です。駅ナカの「グランドキヨスク名古屋」や「ジェイアール名古屋タカシマヤ」でも取り扱いがあり、新幹線利用者にも人気です。その他、名古屋市内の「松坂屋」「名鉄百貨店」「中部国際空港セントレア」などでも販売されています。

また、名古屋以外でも、百貨店の物産展や「名古屋フェア」などのイベントで購入できることもあります。観光客向けの特設コーナーでは、「ういろとないろの食べ比べセット」なども用意されており、食感や味の違いを一度に楽しめると好評です。

つまり、ないろは名古屋市内の主要駅、空港、百貨店、そして公式オンラインショップで手に入るため、旅行中でも自宅でも気軽に楽しむことができるのです。

一口ういろ・ないろの魅力と人気商品

一口ういろ・ないろの魅力と人気商品

ういろやないろには、食べやすい一口サイズの商品が豊富にそろっています。これらの小分けタイプは、持ち運びやすく日持ちもするため、お土産や贈り物に最適です。特に人気なのが「青柳ういろう 一口ういろシリーズ」で、季節ごとに限定フレーバーが登場することでも知られています。

ないろは通常サイズのほかに、一口サイズの個包装タイプも販売されています。個包装タイプは見た目にも可愛らしく、複数の味を詰め合わせた「ういろ・ないろ詰め合わせ」は女性客を中心に人気を集めています。青柳総本家によると、この一口シリーズは年間出荷数の約30%を占めており、手軽に楽しめる名古屋銘菓として定着しています。

以下は代表的な人気商品です。

商品名 特徴 価格(税込)
青柳ういろう(小豆) もっちりした食感と上品な甘み。ういろの定番。 540円(5個入り)
ないろ(小豆あん入り) ういろの生地に小豆あんを練り込み、濃厚な味わい。 600円(5個入り)
季節限定・桜ないろ 春限定の桜風味。見た目も華やかでギフト向け。 650円(5個入り)
青柳ういろう詰め合わせ 抹茶・黒糖・白・桜などの定番味を一度に楽しめる。 1,080円(10個入り)

また、冷やして食べてもおいしいのがういろ・ないろの魅力です。夏場は冷蔵庫で冷やすことで、より弾力が増して口当たりがさっぱりとします。観光客の間では「名古屋土産の中でもヘルシーで軽い」と評判で、甘いものが苦手な人にも好まれています。

青柳総本家のほかにも、「大須ういろ」や「亀屋芳広」などが一口サイズのういろを販売しています。それぞれの店で味や食感が異なるため、食べ比べをしてお気に入りを見つけるのも楽しいでしょう。小分けタイプは、配り土産としても重宝される定番アイテムです。

このように、一口ういろ・ないろは見た目、味、便利さの三拍子がそろった名古屋を代表する銘菓であり、お土産にも自分用にもぴったりの商品です。

大須のないろの値段とおすすめ店

大須のないろの値段とおすすめ店

名古屋市の大須商店街は、ういろやないろをはじめとした老舗和菓子店が多く立ち並ぶ人気エリアです。ここでは、実際にないろを購入できるおすすめの店舗と、その価格帯について紹介します。

まず代表的なのが「青柳総本家 大須本店」。創業から140年以上の歴史を持つ老舗で、看板商品である「ないろ」は1本600円前後、詰め合わせは1,000円台から販売されています。素材にこだわった職人の手づくりで、添加物をほとんど使わず仕上げているため、安心して食べられると好評です。

次におすすめなのが「大須ういろ 本店」。こちらは大須観音のすぐ近くにあり、観光客が立ち寄りやすい立地です。大須ういろでは「ういろう」中心のラインナップですが、「あずきういろ」や「栗ういろ」など、ないろに近い風味の商品も豊富にそろっています。価格は1本500〜700円ほどで、味の種類によって変動します。

また、「亀屋芳広」では伝統的な製法を守りつつ、現代風にアレンジした「モダンないろ」も販売しています。カカオや黒ごまを加えた創作系ういろは若い世代にも人気で、1本650円ほど。見た目がスタイリッシュでSNS映えすることから、おしゃれな土産として注目を集めています。

以下は大須エリアの代表的な店舗と価格の一覧です。

店舗名 所在地 主な商品 価格帯(税込)
青柳総本家 大須本店 名古屋市中区大須2丁目18-50 ないろ・ういろ詰め合わせ・季節限定品 600円〜1,500円
大須ういろ 本店 名古屋市中区大須2丁目18-42 ういろ・栗ういろ・あずきういろ 500円〜1,000円
亀屋芳広 大須店 名古屋市中区大須3丁目33-5 モダンういろ・ないろ風創作菓子 650円〜1,200円

このように、大須エリアでは伝統的なういろから新感覚の創作ういろまで幅広く楽しむことができます。観光庁の「訪日観光消費動向調査」でも、名古屋の大須商店街は外国人観光客の人気スポット上位にランクインしており、特に和菓子店の立ち寄り率が高いことがわかっています。

食べ歩きができる点も大須の魅力の一つです。店舗によっては、その場で一口サイズのういろやないろを食べ比べできるコーナーを設けており、出来立ての温かいものを味わえる体験もできます。中でも「青柳総本家」では、期間限定で蒸したての「生ういろ体験」イベントが開催されることもあり、地元民にも人気です。

つまり、大須商店街は名古屋の和菓子文化を体感できるスポットであり、ないろを本場の雰囲気の中で味わえる貴重な場所です。値段も手ごろで、観光と食文化を同時に楽しむことができる点が大きな魅力といえるでしょう。

青柳ういろうのないろとの関係

青柳ういろうのないろとの関係

名古屋銘菓として長年愛されてきた「ういろう」と、その派生菓子「ないろ」には深いつながりがあります。どちらも名古屋を代表する老舗「青柳総本家」が手掛けており、ないろはういろうから生まれた新しい和菓子として誕生しました。つまり、ないろはういろうの伝統を引き継ぎながらも、現代の味覚やニーズに合わせて進化した存在といえるのです。

青柳総本家の公式サイトによると、ないろは昭和初期に誕生した商品で、ういろうのもちもちとした食感に小豆の香ばしさとコクを加えた独自の和菓子として開発されました。米粉をベースとしたういろうに、こしあんやつぶあんを練り込むことで生まれる豊かな味わいが特徴で、名前の由来は「名古屋のういろ」=「ないろ」からきているといわれています。

この背景には、名古屋の和菓子文化の変化があります。戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、より贅沢な味わいを求める人々が増えたことを受けて、青柳総本家はういろうに新しい価値を加える挑戦を行いました。その結果生まれたのが、より濃厚で風味豊かな「ないろ」なのです。

観光庁が発表している「地域ブランド戦略支援事業報告書」によると、青柳総本家は伝統の維持と新商品の開発を両立させた成功例として紹介されています。ういろうという古くからの菓子をベースに、新たなブランド価値を創出した点が高く評価されています。実際、ないろは発売当初から人気を博し、今では青柳総本家を代表する商品として全国に知られる存在です。

また、ういろうとないろには「素材へのこだわり」という共通点があります。どちらも国産米粉を使い、保存料や香料をできるだけ使用せず、素材本来の風味を活かした製法で作られています。青柳総本家は創業以来「お客様に安心して食べていただけるお菓子」を信条としており、その姿勢がういろうとないろの両方に反映されています。

実際に店舗を訪れると、両方を食べ比べできるセットも販売されており、もちっとしたういろうと、しっとり濃厚なないろの違いを体験できます。ういろうが「素材そのものの味を楽しむ菓子」だとすれば、ないろは「あんの風味を味わう菓子」といえるでしょう。どちらも青柳総本家の技術と歴史が生み出した名古屋の誇りです。

つまり、青柳総本家のういろうとないろの関係は「伝統と革新の共存」です。ういろうの美味しさを守りながら、時代に合わせて進化を続けてきたないろは、名古屋菓子文化の発展を象徴する存在といえるでしょう。

大須ういろ・ないろのCMが話題になった理由

大須ういろ・ないろのCMが話題になった理由

名古屋では「ういろう」といえば青柳総本家と並んで有名なのが「大須ういろ」です。特に大須ういろが放送したテレビCMは、そのユニークさで全国的にも話題になりました。CMが注目を集めた理由は、耳に残る歌と親しみやすい映像演出、そして地域愛にあふれた内容にあります。

1980年代に放送された「大須ういろ」のCMでは、「♪ういろう〜ういろう〜大須のういろ〜」という独特のメロディが流れ、名古屋の人なら誰もが口ずさめるほど有名になりました。このCMは地元テレビ局のローカル放送から始まりましたが、その独特のリズムと素朴な映像がSNSでも再び注目され、「懐かしい」「頭から離れない」と話題を呼びました。

特に注目すべきは、このCMが単なる商品紹介ではなく、「名古屋の人々の誇り」を映し出していた点です。大須ういろは、名古屋市中区大須に本店を構える地域密着型の和菓子店であり、CMには大須商店街や観光名所の風景が多く登場します。これにより、「名古屋の風景=ういろう」という印象を強く残しました。

文化庁の「地域文化資産に関する調査」でも、地元企業が発信するCMや広告が地域アイデンティティの形成に寄与している事例として、大須ういろのCMが取り上げられています。地元の食文化や方言、地域の人々を巻き込んだ演出が、視聴者の共感を呼んだのです。

さらに、2020年代に入り、SNSで過去のCM映像が再投稿されたことで、若い世代にも再び人気が高まりました。TikTokやYouTubeでは「#大須ういろCM」タグをつけた投稿が数多く見られ、ユーモラスでレトロな映像が“名古屋ローカルの象徴”として注目を集めています。

一方、青柳総本家も現代的なブランディングに力を入れており、「ういろうの歌」や「ういろモナカ」など、若者向けのプロモーションを展開しています。これにより、ういろ文化全体が再び注目されるきっかけとなりました。

つまり、大須ういろ・ないろのCMが話題になった背景には、懐かしさと地域文化への誇り、そして新しいメディアとの親和性があります。伝統を守りつつ、時代とともに進化する姿が、多くの人の心に響いたのです。

まとめ:ういろとないろの違いを知って名古屋銘菓をもっと楽しもう

まとめ:ういろとないろの違いを知って名古屋銘菓をもっと楽しもう

ういろとないろの違いを理解すると、名古屋銘菓の奥深さがより鮮明に見えてきます。ういろは米粉を使った素朴で優しい甘さの和菓子であり、ないろはそこに小豆の香ばしさとコクを加えた進化系の銘菓です。それぞれに異なる魅力があり、どちらも名古屋の伝統文化を支える存在といえます。

青柳総本家と大須ういろという二つの老舗が互いに刺激し合い、品質向上と新しい価値創出を続けてきたことも、名古屋の和菓子文化を豊かにしてきた理由のひとつです。観光庁の「地域観光資源評価報告書」でも、名古屋の菓子文化は“地域アイデンティティを形成する重要な要素”とされています。

名古屋に訪れた際は、青柳総本家の本店や大須ういろの直営店に立ち寄り、ういろとないろを食べ比べてみるのがおすすめです。季節限定のフレーバーや、ひと口サイズの詰め合わせなど、選ぶ楽しさもあります。また、公式オンラインショップでは地方発送も可能なため、自宅で名古屋の味を楽しむこともできます。

ういろとないろは、どちらも見た目の素朴さの中に職人の技と歴史が息づいています。もちっとした食感や小豆のやさしい甘みを感じながら、名古屋の風土や文化を思い浮かべる時間は、まさに味覚で旅するような体験です。

名古屋土産としても喜ばれるういろとないろ。次に訪れるときには、ただ「おいしい和菓子」としてではなく、「伝統と革新の象徴」として味わってみてください。そこに名古屋の誇りと、長く受け継がれてきた職人の心が込められています。

📌 記事のポイントまとめ

  •  ・ういろは米粉ベースの素朴な甘さ、ないろは小豆を練り込んだ濃厚な味わいで役割が異なります
  •  ・ないろは名古屋の老舗・青柳総本家が生んだ進化系で、伝統のういろを現代向けにアレンジしています
  •  ・名古屋・大須周辺や主要駅、空港、百貨店、公式オンラインで購入でき、食べ比べセットも人気です
  •  ・ブランドやフレーバー、サイズの選び方を知ると、名古屋銘菓を自分好みにもっと楽しめます

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